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「本当に楽しくて」“アイドル”武藤彩未、生バンドでライブを続けて気づいたこと/インタビュー

MusicVoice 2015年11月1日(日)18時16分配信

 

 [インタビュー]アイドルと言えばグループでの活動が主流の今、80年代を席巻してきたようなソロアイドルが非常に少ない。アイドル戦国時代とも称されるなかで、可憐Girl's、さくら学院とアイドルグループでのキャリアを積み、2014年4月にアルバム『永遠と瞬間』でソロデビューを果たした武藤彩未。今年4月には渋谷公会堂でのワンマンライブも成功を収め、着実にトップアイドルへの道を歩み始めた。その武藤彩未さくら学院を卒業した思い出の地、日本橋三井ホールでアコースティックライブを4日に開催したことも記憶に新しい。更に10月28日には初のライブアルバム『Re:BIRTH~19th Birthday Live at 渋谷公会堂』をリリースした。ライブを音源でリリースする意図とはどこにあるのか。そして、武藤彩未にとってライブとは…。歌い手としてのこれからの展望と、オフの過ごし方などを語ってもらった。  【取材・村上順一】

■歌ってこなかった曲に挑戦

――まずは10月4日に行われたアコースティック公演『A.Y.M.Ballads』ですが、4年ぶりに日本橋三井ホールに立った感想は?

武藤彩未 日本橋三井ホールは私の原点であり、あそこで終わってあそこから始まったので、またそこに1人で立つことができたということで色んな想いがありました。立った瞬間に泣きそうになってしまいましたけど、まだここで泣いちゃダメだと思って。ライブが始まったら気持ち良くてあっという間に終わってしまいました。

――『A.Y.M.Ballads』の選曲は武藤さんご自身で選ばれた?

武藤彩未 はい。全部自分で選曲しました。大好きな80年代の楽曲に限らず、最近の曲や新しいテイストの曲をアコースティックバージョンでやらせてもらいました。

――武藤さんと言えば80'sのイメージがありますので、ZONEの「Secret Base~君がくれたもの~」などは意外でした。今回のセットリストの意図は?

武藤彩未 大好きな80’sだけにしても良かったんですけど、違うものを吸収することで成長というか、新たな一歩を踏むというのは大事だなと思って、今までやってこなかった曲に敢えて挑戦してみました。他にも、今回は漏れた楽曲も含めて色々あったんですけど、歌詞が今の私に合っていて歌いやすいというのが選んだ理由ですね。一青窈さんの「ハナミズキ」とか、絢香さんの「三日月」などたくさんの名曲を候補に出してたんです。歌ってみてセットリストのバランスをとっていったら今回の選曲になりました。

――ライブのMCでも言っていましたが、最近はマイケル・ジャクソンさんなどの洋楽も良く聴くみたいですね。他にはどのようなアーティストを聴いていますか

武藤彩未 けっこう幅広く聴いていて、ロック系も聴くんですけど、5 Seconds of Summer(ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー)というバンドとか、女性だったらTAYLOR SWIFTテイラー・スウィフト)さんとか聴いていますね。

――今後カバーされる可能性は?

武藤彩未 これだけ言ってしまっているので、何かやらなきゃな、とは思っています。頑張ります(笑)

――マイケル・ジャクソンさんの曲は武藤さんが歌ったらどのようになるのか楽しみですね

武藤彩未 想像つかないですよね(笑)

――『A.Y.M.Ballads』で印象に残った曲や場面などはありましたか

武藤彩未 素敵なスペシャルバンドに演奏してもらって、どの曲とは選べないくらいなんですけど、4年ぶりにまた同じステージに立ったという意味では、4年前に最後に歌ったさくら学院の「See you―」の想いは強かったですね。

■ライブの変化

――バンドと言えば、昨年行われた時と楽器の編成を変えてきましたね。前回はチェロがいましたが

武藤彩未 今回はギターとベースを入れました。カバー曲も多かったので前回の編成とは違う形で臨みました。

――ピアノで本間昭光さんが参加されていましたね。ステージ上で急きょ11月に行われる『本間祭り2015』への参加オファーもありました

武藤彩未 あれは本当にサプライズだったんですよ。何も聞いていなくて、まさかあのタイミングで招待して頂けるとは。いいなあ、出たいなあ、本間さんの曲歌っている私も参加したいなあ、と思っていましたね(笑)。参加させてもえることになって感激です。本間さんのお祝いのお祭りなので日頃の感謝の気持ちを込めて大切に歌いたいなと思います。

――武藤さんから見て本間さんはどういう方ですか

武藤彩未 神ですね。本当に優しい方なんですよ。見てわかると思うんですけど、あのままなんですよ。私の音楽の先生というか、わからないことがあったら何でも教えてくれるし、本間さんが書く曲が大好きで、これからもずっと歌えたら良いなと思っています。

――本間さんの楽曲を数多く歌ってこられていますが、作曲段階で一緒にやり取りはされるのですか

武藤彩未 次はこういう楽曲が欲しいというのを話した上で作って下さるんです。毎回、ライブをやる度にこういう楽曲が欲しいなとか、みんな思うことがあるのでそれを伝えてお願いしていますね。

――やはりライブが重要になってきますね

武藤彩未 本当に大事ですね。むしろライブのための楽曲と言って良いぐらいなので。いまはCDを手に取ってもらうのには難しい時代と言うか、そう言う意味ではライブが本当に大事なのでライブに来てもらえるようになりたいです。そのための楽曲をもっと増やしていきたいですね。

――今回の『A.Y.M.Ballads』と、6月に行われた『A.Y.M.ROCKS』の振り幅もすごいですよね

武藤彩未 真逆ですからね(笑)。1人であるからこそ、いろんな私を見せたいなと思って。

――現在はBalladsとROCKSというテーマを掲げたライブも展開されていますが、他にもテーマは考えられていますか

武藤彩未 今のところはまだないですね。ロックとバラードと、あとは普段やっているライブがあるので。

――今はその3つのスタイルがメインということですね。ジャズとかは?

武藤彩未 ジャズは大人ですね。今後やってみたいですね。

――アコースティックバージョンになっても「Daydreamin'」はテンポも速くて大変そうでしたね

武藤彩未 バンドの皆さんも最初はビックリしていて「なんじゃこりゃ」みたいな感じでしたね。あれはもう集中という感じで(笑)

――リハーサルでも大変だったんですね。リハーサルといえばMCでパーカッションの坂井“Lambsy“秀彰さんが言っていましたが、武藤さんは毎回リハーサルも全力だったみたいですね

武藤彩未 メンバーの皆さんがプロフェッショナルな方達なので、迷惑かけちゃいけないので必死なんですよ。なので、常に全力になってしまうんですよね。

■休日の過ごし方

――ジムにも通っていますよね。どのくらいのペースで通っているんですか

武藤彩未 ジムが近くにあるのでほぼ毎日ですね。時間を有効に使ってお仕事以外はジムに行っていますね。

――ソロになられてから通うようになった

武藤彩未 そうですね。ライブの体力作りのためですね。グループと1人とでは体力の使い方が全然違うので。やることによって違うことに気を回せるようになりましたね。

――休みの日はジム以外にどんなことをされていますか

武藤彩未 映画館に行ったりしていますね。感受性も大事だなと。何かを見てどういう気持ちになるかとか、そういうのが伝えていく上で大事だなと思って。

――この前『アントマン』を鑑賞されたみたいですね。そういった作品がお好きなんですか

武藤彩未 ホラー以外は何でも観ますね。ホラーはちょっと…

――今、観てみたい作品は

武藤彩未 『バクマン』(注釈・累計1500万部超の大ヒット漫画の映画、佐藤健主演)が観たいですね。

――映画の他に趣味などはありますか

武藤彩未 一人旅も結構好きで、旅って程ではないのですが、鎌倉とか江ノ島に1人でぶらりと良く行きますね。最近は作詞にも挑戦していて、ボーっと歩いている時に歌詞のフレーズが出てきたりするんです。まだCDにするレベルではないのですけど、やって行くことが大事だなと思って。

――ライブアルバムに収録されている「Are You Ready 2015」の歌詞もそう言う感じでできたのでしょうか

武藤彩未 そうですね。書くぞ~っていう感じで机に向かうと何も思い浮かばないですね。何も考えていないときの方が良いですね。

――旅は唐突に行かれるのですか

武藤彩未 そうですね。基本的にお家でゆっくりしていることはないですね。

――作詞というお話が出ましたが作曲への興味は

武藤彩未 ギターがちゃんと弾けるようになったら、いずれやりたいですね。歌い手なので出来て損はないというか。これからもっと歌って行くうちにこういう歌を歌いたい、こういう気持ちを伝えたいと自分の中で出てくることだと思うので、今後は自分の気持ちを書けたら良いなと思っています。

――ギターをやられていますが、今後ライブで披露する機会は

武藤彩未 やりたいですね! まだ披露できるレベルではないのですが。今回の『A.Y.M.Ballads』でギターを弾いて下さった中村タイチさんが「僕が先生になってあげる」って言って下さったので教わりたいですね。

――ちなみにギター歴は

武藤彩未 高校生ぐらいからやっているんですけど、間が空いちゃったりしていて。日々やらないと鈍りますね。

――確かにすぐ元に戻っちゃいますよね。弾いてみたい楽曲は

武藤彩未 松田聖子さんの「青い珊瑚礁」を弾きたいですね。

――ご自身の曲では

武藤彩未 自分の曲は難しいんですよって言われました(笑)。なので、まずは好きな楽曲からやってみたいですね。

――じゃあまずは「青い珊瑚礁」をライブで披露ですね

武藤彩未 大丈夫かな~ちょっと心配ですね。でも頑張ります。

■その瞬間にもっと近づきたい

――ソロデビューして約1年半が経ちましたが、デビュー当時と気持ちに変化は

武藤彩未 いろんなステージをこなしてきたので、自信はついてきました。最初は12人から1人になったので不安も大きかったんですけど、今は本当に楽しくてライブ大好きという感じです。

――レコーディングよりライブの方が好きですか

武藤彩未 そうですね。お客さんと一緒に盛り上がる瞬間が大好きなので。

――ライブも生バンドがいるとだいぶ違いますよね

武藤彩未 それは本当に大きくて、最初の頃は綺麗に100%の物を届けるみたいな、殻に閉じこもるというかライブができていなかったんですよ。ライブってその瞬間を楽しむ物じゃないですか、今まで練習してきた物を披露する発表会みたいな感じになっちゃっていたんですよ。でも、生バンドでライブをやっていくうちに違うなと思って。その瞬間にもっと近づきたいという想いが芽生えて、敢えて振り付けなどやらずに近づいてみたり、そういうのがライブだなと気づいたんですね。今までは、型にはまったライブしか出来てなかったんですが、それは違うなというのを、生バンドの皆さんとやらせてもらうなかで気づきましたね。

――カラオケ音源でライブをすることもあると思いますが、生バンドを経験したことで変わってきますよね

武藤彩未 どっちもできるとなったら最強だと思うので、1人でもバンドの皆さんがいるステージでも同じものを観せられるようになりたいですね。

――1人といえば、7月にはライブハウスツアー『TRAVELING ALONE』を行いましたが、1人でのライブはどうでしたか

武藤彩未 久々に1人だったので、大丈夫かなという不安もありつつ、これを越えたら更に強くなれるかなと思い、1回1回を丁寧にチャレンジしていきましたね。

――更に9月には『イナズマロックフェス』に参加されましたが野外ライブはどうでしたか

武藤彩未 ある意味アウェイというか、私を知らない人達が集まってきている場所だったと思うので緊張したんですけど、来て下さった人達に、私ができるものすべてを届けるつもりで行ったので緊張というか楽しんでできたと思います。

■アイドルへの強い憧れは両親からの影響

――ライブからは武藤さんの80’sカバー曲への思いの入れ方が普通とは違うなと思います

武藤彩未 そうですね、特に松田聖子さんとかは異常なくらい聴き込んでいるので(笑)。カバーはやっぱり自分の色に変えるというのが1番大事だと思うので、ただ歌うというよりは自分なりの解釈、歌詞って歌う人によって解釈が違うと思うので、自分だったらどうやって考えるんだろう、思うんだろうって、歌詞を何回も読んで自分なりの答えを出して、それを届けるというのが大事ですね。やるからにはカラオケになったらもったいないなと思って。自分のものにしよう、というぐらいの気持ちでやらせてもらっています。

――ちなみに松田聖子さんのレパートリーはどのくらいあるんですか

武藤彩未 カラオケに入っている曲はほぼ歌えます。80年代の曲ならA面B面ほとんど知っていると思いますね。

――やはりご両親の影響が大きいのですか

武藤彩未 そうですね。小さな頃からずっと聴かせてもらっていたので。でも最初はそんなに興味なかったんですよ。自分が歌手になって改めて尊敬するようになりました。もう惚れていましたね(笑)

――普通はその時に流行っている曲に行きがちなんですが面白いですね

武藤彩未 でも私、音楽を聴く環境もなかったんですよ。父がJRA日本中央競馬会)の調教師をやっていて、ずっとお馬さんの横に住んでいたので、あまり大きな音を立てられなかったんです。テレビとかも観てなくて、音楽を聴く場所が両親と車の移動中だったりカラオケだったり家族で音楽を共有していたんですよ。

――それでご両親の聴いていた音楽の影響を強く受けたということなんですね

武藤彩未 そうなんですよ。小さい頃から聴かせてもらっていたので、違和感は全然なくて。私にとってはそれが当たり前だったんです。

――新しい曲は全然聴いていなかったんですね

武藤彩未 本当に聴くようになったのは最近ですね。『A.Y.M.Ballads』で披露する為に色々楽曲を探して勉強したんです。今まで80’sしか本当に聴いてこなかったので、ビックリするくらい最近の楽曲は何も知らなかったです。

――『A.Y.M.Ballads』では、19歳ということで安室奈美恵さんの「SWEET 19 BLUES」も歌われていましたが、こうなると20歳の時には何をカバーするのか気になりますね

武藤彩未 色々ありますよね。私の中では松田聖子さんの「野ばらのエチュード」とか。あれは確か20歳の曲なんですよ。

■音を聴いて想像して欲しい

――そして、28日にリリースされるライブアルバム『Re:BIRTH~19th Birthday Live at渋谷公会堂』なのですが、映像ではなく敢えてCD音源でリリースする経緯となったのでしょうか

武藤彩未 ソロアイドルとしてやってきて、こだわってきたのが歌なんですね。映像ではなく音源にすると歌を中心に聴いてもらえるじゃないですか。あと普段から一緒にライブを楽しめるというのも素敵だなと思って。

――確かに音源ならポータブルプレーヤーなどで気軽に聴けますね

武藤彩未 移動中だったり、何かをやっている時でも聴けますからね。常に皆さんと一緒にライブを楽しんでもらえるかな、というのも考えてのCDでのリリースです。

――オープニングナンバーの「Are You Ready 2015」を聴くと、武藤さんの感極まった感じが伝わってきます

武藤彩未 渋谷公会堂はずっと憧れていた場所だったんですよ。そこに1人で立っているというのがすごい幸せで、ライブ音源ではそれも伝わると思います。

――音源だと目に見えない分、色々と想像してしまいますね

武藤彩未 そうなんですよ。ライブDVDって映像を見ながらなので漫画だと思うんです。でも耳で聴いて想像するライブアルバムは小説だなと思って。その違いは大きいですね。是非音を聴いて想像して欲しいんです。

――10曲目に収録されている「永遠と瞬間」はCD音源とは違ったバージョンですが歌ってみてどうでしたか

武藤彩未 いつも以上に歌詞1文字1文字を伝えたいというか、普段は振り付けもあるんですけど歌詞に集中して伝えたい、届け、という想いで歌っていましたね。会場も大きかったので自分の声が上から振ってきて気持ち良かったです。

――武藤さんにとっての渋谷公会堂とは

武藤彩未 私の目指していた場所、憧れの人達が立っていた場所。私もいつか立ちたいなと思って観ていた場所でそれが本当に叶うとは。それぐらい大切な日でしたね。それが自分の誕生日だったので尚更ですね。最高の誕生日プレゼントでした。

――12月23日には赤坂BLITZで『X'mas Special LIVE「A.Y.M.X.」』が行われる予定ですが、どんなライブになりそうですか

武藤彩未 タイトルの通り、クリスマススペシャルライブなので、クリスマスっぽいことも出来たらと思うんですけど、セットリストもまだ決まっていなくて、リハーサルもまだなんです。けど、やっぱりその日にしか味わえない一夜限りのライブをやりたいなと思っています。『A.Y.M.Ballads』で落ち着いたライブをやったので、最後は思いっきり暴れて今年を締めくくりたいなと思っています。是非皆さんに来て欲しいですね。

――今後のライブの目標は

武藤彩未 日本武道館ですね。時期は明確にした方が良いと思ったので2年後と言っているのですが、武道館に立つまでの皆さんと積み上げてきたものが大事だと思うんです。

――確かにすぐに行うより、ある程度期間はあった方が良いですよね

武藤彩未 今すぐというよりは、目の前にあるライブを1本1本大事にして少しでも私に興味を持ってくれる方が増えていけば良いなと思って。武道館で終わりではないですけど、今の私には武道館が目標なのでそこに向けて今いるファンの皆さんと一緒に行けたら良いなと思っています

――では最後にファンの方達にメッセージを宜しくお願いします

武藤彩未 これからも私にしか出来ない私らしい音楽を、いっぱい届けていけるように頑張りますので応援よろしくお願いします。

(おわり)

最終更新:2015年11月1日(日)18時16分

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